世界ジオパークネットワークへ申請書提出。

2011年12月7日

>>世界ジオパーク加盟申請書提出

11月30日
隠岐ジオパークは、日本ジオパーク委員会の推薦を受けて、
世界ジオパークネットワークへの加盟申請書を提出しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

申請書は、全50ページ。

世界との比較の視点から、
隠岐の特徴を、地質、生態系、歴史のカテゴリーでまとめている他、
近年の隠岐ジオパークの活動状況がまとめられています。

 

今回、世界ジオパークネットワークに提出された英語版申請書

そして、その前段階として日本ジオパーク委員会に
提出された日本語版申請書、

また、2009年の日本ジオパーク加盟の際の申請書、

 

以上、3種類の資料がホームページのトップからダウンロードできます。

 

 

隠岐ジオパークの概要をざっくりと知りたい方は、
一度、申請書を読まれてみても宜しいかもしれません。

 

 

一言に加盟申請と言っても、これまで何十年に渡る、様々な方々の
隠岐研究の積み重ねでもあります。

 

研究者が、その都度に発見する隠岐に関する1つ1つの知識は、
断片的なものですが、それらを組み合わせて考えてみると、
今まで見えていなかった、
また新しい真実が浮かび上がってくるのかもしれません。

 

そして、その作業は、まさに今の時代、始まったばかりです。

 

秋の隠岐ジオパーク学習会報告

2011年11月15日

10月から11月にかけて。

 

例年より暖かい「収穫の秋」となったこの時期。

 

「隠岐ジオパーク」の活動の様子を

写真とともにダイジェストでお伝えします。

 

 

 

1)10月20日

有木小学校/自然体験学習

 

 

 

 

 

 

 

 

 

課外活動の時間を使って、

近くの有木川の様子について調べました。

 

毎日、目にする近所の川だけど、

子供達にとって、普段は、あまり注意して見ることが

少なくなってしまったのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何がいるかなぁ?注意深く見てみて。」

というと、こんな様子。

 

でも、どこか楽しそうで

安心してしまう光景です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな身近な川にも、オキサンショウウオ(天然記念物)

が住んでいました。きっと水がキレイな証拠なのでしょう。

※注)保護種のため、許可なく捕獲した場合、100万円以下の罰金です。

 

始終、好奇心旺盛に課外活動に取り組んだ子供達。

この日の光景は、きっと子供達の記憶に焼きついたのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員が全員ではなくても、この中から何人かでも、

隠岐の自然に愛着を持った子供達が育だつこと。

それが、将来の新しい隠岐を作り出す力になればと思う次第です。

 

 

 

 

2)10月27日

都万中学校/間伐(かんばつ)体験

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午前中の講義では、島根県の林業課の方から

島根県の森林保全に対する取り組みの説明です。

島根の森林のイメージキャラクター「みーも君」も

この日のために海を越えてやってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、隠岐ジオパークの身近な隠岐の自然の珍しさ

について説明がありました。

(写真は、黒曜石の矢じりで作った弓矢)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後からは、間伐体験です。

参加した全員の生徒が、檜(ひのき)の枝打ちを

体験しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜ、間伐や枝打ちをする必要があるのでしょうか?

 

木が育つためには、適度の日照量が必要です。

それに、木が生えている土壌も、適度な植物が生えていないと、

雨で土が流れ出してしまいます。

 

質の良い木材を得るためには、必要のない枝を切って、

日照を確保したり、節のない木を育てることが重要です。

 

そして、日々、山を守っているのが森林組合の人たちです。

 

 

 

 

3)11月1日

都万公民館/ジオパーク学習会

 

小さな子供達の視点から一転。

今回は、都万地区のお母さん方の隠岐ジオパーク学習会です。

(写真は少ないです。)

 

バスで身近な都万地区の奥津戸(おくつど)海岸周辺の植生を見て回りました。

 

北方系植物のシナの木、イタヤカエデ。

南方系植物のトベラ、ナナカマド。

大陸性植物のミツバイワガサ。

そして、通常は1000メートル級の山に育つ

ミズナラやオオイワカガミなどの高山植物が

標高の低い海岸沿いに生息しています。

 

本来は、バラバラの環境で育つはずの植物が狭い所に

混生している不思議な場所です。

 

 

でも、今回は学習会というよりも、

こちら側が教えられることも多かったです。

 

「昔、小さな頃は、ミツマタを山に植えに行って紙を作った話。」

「昔は都万地区でも祭の時に馬が走っていた話。」

「今でも、近所のおじいさんが、子供の時と同じように海岸の崖を

超えて釣りに行く話。」などなど。

 

まるで、上述の、小中学生の子供達と同じような目をしながら

子供の時の話を語ってくれました。

 

きっと、今の子供達も、その話を聞いて興味を持つんじゃないかなぁ

と思うような、過去と未来が繋がる、そんな瞬間です。

 

いずれにしても、隠岐ジオパークには、

昔の人が遊んでいた光景が、ほとんど形を変えずに残っているのだと思います。

 

 

学習会の予定の場所をちょっと外れて、津戸の海岸を見に行きました。

ダルマギクやオキノアブラギクが群生している海岸です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何か懐かしそうに、じっと海岸の向こう側を見ていました。

 

 

昼食は、近所の羽衣荘で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

向こうに見えるアルカリ流紋岩の海岸は、

前述のおじいさんが釣りに出かける場所です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロゴマーク決定と中村武良祭。

2011年10月30日

世界ジオパークへの加盟を目指している、
隠岐ジオパークのメンバー達。

毎週のように様々なイベントや会議に出かけ、
いわば、「隠岐ジオパーク・ネットワーク」を
作ろうとしています。

それは、島内の小さな子供達からお年寄りからはじまって、
島外では大学の研究者や、隠岐に興味がある一般の方々まで、
元気に活動すればするほど、そのネットワークは広がっていきます。

お伝えしたいことは沢山ありますが、
今日は、2点のことをお伝えしようと思います。

 

>>ロゴマークの決定
ついに、隠岐ジオパークのロゴマークが決定しました。
応募総数は104点。
応募していただいた皆様、ありがとうございました。
事務局での審査、幹事会審査、
隠岐ジオパーク推進協議会総会を経て、
島根県の松江市在住の女性の方のデザインに決定しました。



コメント
「見やすいようにシンプルに作成しました。
緑は隠岐の自然、青の半楕円の重なりは海、海の波のイメージです。
上部の、隠岐2島が囲みから出ている様は、
マークを遠くから見たときに木や草をイメージしてのものです。」

 

例えば、
自動車や機械製品のデザインも、その時に、「カッコいい」と感じても、
5年も経てば、「古い」と感じてしまいます。

派手なものほど、時間が経つほどに、
以前の時代性という「古さ」が際立ってしまいます。

そして、今回採用されたロゴマーク。
山の「緑」と海の「青」は、そのまま
「現在の隠岐ジオパークを象徴する色」だと言えます。

そして、隠岐ジオパークに見られる全ての特徴は、この「緑」と「青」の中に
広がる世界観にすぎないとも言えます。

その表現がシンプルだからこそ、
誰にとっても普遍的で分かり易いものであって、
現代から未来に伝える必要最小限のメッセージなのだと思います。

 

 

>>中村の武良祭り/10月20日の光景

1年に100近くの祭りが行われる隠岐諸島。

その中でも、この武良(むら)祭は独特の雰囲気を持っています。
祭りの雰囲気自体、まるで「昔の世界」にタイムスリップしたような
感覚になるだけでなく、この祭りの発祥、それ自体にも
他の祭りにはない独特な特徴があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日になると一之森神社と八王子神社、
これら2つの神社から、それぞれの御神体がかつぎ出され、
中村地区の中心地にある祭り場に祀られます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地域の人にとっては、年に1回、御神体をじかに見られる機会です。

 

 

 

 

 

 

調べてみると、この祭り。この2つの神社の祭りであるだけではなく、
周辺の20近い神社が集合して行われてきた祭りであることが分かります。
この祭りのおこりは鎌倉時代、
約800年前くらいに始まったと考えられています。

 

歴史の教科書を見てみると、
鎌倉時代には、大規模な飢饉が起こって、作物が不足して、
当時の日本が混乱していた様子を垣間みれます。
この時代には、日本独自の様々な仏教宗派も誕生しています。

このような厳しい時代の中で、
中村地区一帯の領主だった佐々木定綱は、当時、京都で最先端だった
「陰陽道」の発想を取り入れて、時代を乗り切ろうとしました。

 

10年前に流行った「陰陽師」は陰陽道の呪術的な部分に
クローズアップして日本全国でヒットしましたが、
陰陽道の本質は、あくまでも太陽と月にまつわる信仰です。

 

そして、それは暦(カレンダー)が発明されるまでの発想の過程として
理解するのが普遍的な解釈であるように思います。

太陽を象徴する御神体が「ヤタガラス」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、月を象徴する御神体が「ウサギ」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月を「ウサギ」とする発想は、現代の人にとっても
容易に察しがつきますが、
太陽を「カラス」とする発想には、もう少し日本の歴史を
調べてみる必要があるという点を感じます。

でも、隠岐に住んで来たヒトの歴史は4万年。

考えているよりも、もっともっと、
歴史をさかのぼって調べる必要があって、
隠岐ジオパークには、それだけの奥深さがあるように感じます。

 

 

 

 

 

隠岐のウミホタル

2011年10月27日

久しぶりに投稿します。中の人の一人、化石屋の某です。インストラクターのBくんと一緒に釜屋で採ってきたウミホタルの写真をアップ。撮影機材はNikon COOLPIX P100をマニュアルモードで。アップ用に少し画質落としています。
当日水温は20℃。隠岐近海は対馬暖流の影響で年間通じて水温が10℃以下に低下しません。秋から冬にかけての寒い朝には入り江の海面に白い靄が掛かって中々良い雰囲気になったりも。
海外留学されている専門家の方にtwitterでお話伺いましたが、ウミホタルは奇麗な浅い砂地を好み、そのような環境はヘドロの堆積や埋め立て、堤防による流れの停滞などによって全国的に激減しているそうです。
撮影した場所は堤防の脇ですが、ここは北に面した海岸なので流れが入り込み易く、水の循環が良いのではないでしょうか。こんな光景を沢山の人に見てもらいたいなー、と思う次第。

子供達の見た隠岐ジオパーク

2011年10月14日

そもそも、人は「キレイ」とか「美しい」という感覚を
いつ何をきっかけにして覚えるのでしょうか?

 

それは、仮に、”子供の時に身につける感覚”だとしたら、
子供の時にそういった経験をしなかった場合、
もはや、その感覚はどこで養うのでしょうか。

 

 

もう1ヶ月前の活動報告となりますが、

この夏、8月末から9月のはじめにかけて、
隠岐島後の5校の中学生約150人が、
隠岐ジオパーク学習会に参加しました。

(都万、磯、五箇、西郷、西郷南中学校)

 

 

学習会の舞台となったのは、都万の塩の浜近辺。

今回は、写真と併せて、その様子をお伝えします。


まずは、スライドを使ったお勉強です。
みんな思ったよりも目が真剣でビックリしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
隠岐ジオパークの地質、植生、歴史の3つのポイントに
ついて30分程度、簡単に学習しました。

 

 

 

次に、子供達も楽しみにしていたシーカヤックです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塩の浜の穏やかな湾内でパドリングの練習をした後は、
ちょっとだけ外湾にでました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(万が一の事故に備えて、大人が見守ります。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この白い岩肌の崖は、都万の地元では、その形から
通称「くじら島」と呼ばれています。

実を言うと、国内的にも珍しい白い岩肌のアルカリ流紋岩という岩石の崖です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、隠岐ジオパークの植物観察です。
あいらんどパーク側から「くじら島」の山の
展望台まで登りました。

1時間程度のハイキングコースで、この狭い地域に混在する
様々な種類の植物を観察しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、黒曜石の矢じりづくり体験です。

 

この黒曜石。
最近の調査によって、隠岐の黒曜石は、少なくとも4万年前には
採掘されていて、矢じりや細石刃として使われていたことが
分かってきました。

日本で良質な黒曜石が撮れる場所はたったの6ヶ所しかありません。

世界的にみると、あの黄金文明が発見された地中海、エーゲ海の
クレタ島周辺の島々が黒曜石の産地として知られています。

 

例えば、鉄加工の技術が日本に初めて輸入されたのは、
今から約1800年前(弥生時代)とされています。

 

この鉄加工の技術によって、稲作が安定したと考えられます。

 

でも、稲作がはじまる前、何万年も続いた石器時代や縄文時代。
鉄の無かった時代の黒曜石は、当時の最新技術だったと考えられます。

 

つまり、縄文時代の隠岐には、黒曜石を求めて、
様々な地域から様々な人が交流にやってきたのではないかと想像できます。

 

そして、隠岐の歴史文化は、この黒曜石を起点にして始まったという観点が、
隠岐ジオパークを研究する面白さでもあります。

 

考古学は、時代が進むごとに、より古い時代の事実が解明されていく分野です。

 

今回の矢じりづくり体験を通して、子供達が養った感覚が、
未来の隠岐のイメージを変える鍵になることもあるのかもしれません。

 

 


 

 

そして、後日、子供達全員に、
隠岐ジオパーク体験の感想文を書いてもらいました。

 

「山の頂上は気持ち良くて、見える海がキレイでした。」

 

「エメラルドグリーンの海は、一生、心の中に残りました。」

 

「隠岐の自然は本当に凄いと思いました。」

 

「有名でもない小さい山に沢山の植物が生活していて驚きました。」

 

「縄文時代の人たちの技術は凄いと思いました。」

 

「隠岐の景色はとてもキレイでした。
でも、なぜ隠岐の海はあんなに青くてキレイなのか良くわかりません。」

 

 

全て、子供達の直感表現です。

 

子供達の心に映った隠岐ジオパークの光景は、
文字通り、「一生、心の中に残り続ける。」のだと
逆に、子供達に教えられる結果となりました。

 

 

隠岐ジオパークでは、この子供達の感想文も
重要な研究材料ととらえています。

 

 

次回は、そのような観点で話を進めたいと思います。

隠岐ジオパーク近況報告

2011年10月3日

季節は秋になりました。

いつの間にか10月に入り、隠岐の景色は
緑色から黄色や紅に変わりつつあり、
そろそろ紅葉が到来しそうな予感です。

隠岐ジオパークに暮らす人々の生活は、
この自然時間の流れとともにあります。

田んぼは、そろそろ稲刈りが終わる頃、

 

 

 

 

 

 

 

夜の水平線を見渡すとイカ釣り舟の明かりが
夜空を照らしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてまた、この季節の星空も格別です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全て、古来から脈々と続けられてきた隠岐生活のリズム感の中に広がる光景です。

 

一方で、日本で稲作が始まってから、おおざっぱに約1500年。

隠岐で見られる神社のほとんどは、
田んぼが広がる稲作地帯や漁港の海岸沿いに多く見受けられます。

でも、なぜ、そんな場所に神社が建てられたのか?

そういった疑問に対する謎を解き明かすことが、
隠岐ジオパークのテーマの1つでもあります。

 

目下、隠岐ジオパーク事務局は、世界ジオパーク登録に向けて、
英語の申請書作成や看板デザインの作業を進めています。

一方で、去る9月末には、担当者がノルウェーの世界ジオパーク
会議に出席し、北海道の洞爺湖では日本ジオパーク委員会の
総会が開催され、隠岐ジオパークからも代表者が出席しました。

 

次回のブログでは、この夏、隠岐ジオパーク推進協議会が島内(島後)
の小中学校に呼びかけて開催された隠岐ジオパーク学習会の様子を
お伝えします。

日本ジオパーク委員会の現地調査(平成23年(2011)8月22日(月))

2011年9月11日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3名の委員は、夏期就航中の伊丹空港-隠岐空港ジェット便
(夏期以外はプロペラ機)で入島されました。

 

その後、場所を協議会事務局を構えている島根県隠岐支庁に移し、
関係者挨拶・隠岐ジオパークの概要説明を行いました。

その後の調査行程は、次のとおりでした。
〔14:30~14:50〕
○場所:県隠岐支庁長室
○出席者:松田和久会長、吉岡陽子副会長、山本和博幹事長、大上博人副幹事長、山下博徳幹事、
門脇裕隠岐の島副町長、山内靖喜島根大学名誉教授、高須彰島根大学教授、林広樹島根大学准教授、板倉宏文島根県自然環境課長ほか
○説明内容:隠岐ジオパークの概要と組織体制、島根県の支援体制について
〔15:10~15:40〕
○場所:隠岐の島町銚子ダム
○説明者:斎藤一志
○説明内容:隠岐片麻岩の形成、隠岐片麻岩の隆起について
〔16:20~17:10〕
○場所:浄土ヶ浦海岸
○説明者:平田正礼
○説明内容:隠岐片麻岩の形成、隠岐片麻岩の隆起について