大地の成り立ち
かつて隠岐には「ワニ」が住んでいた?
2008年の初夏、地質調査のために隠岐を訪れた一人の大学生が、約2000万年前の地層からワニの歯の化石を発見しました。この場所ではすでに、タニシや淡水生の二枚貝などの化石が見つかっていましたが、ワニの歯の化石が見つかったのは初めてでした。
「隠岐にワニがいた。」このことが示すのは、太古の昔、隠岐はワニが棲むような湖の環境であったということです。しかし考えてみれば不思議です。隠岐はいま日本海に浮かぶ「島」であり、「湖」とはほど遠い地形です。
しかしこの疑問こそ、日本列島、そして日本海が誕生した秘密が隠れているのです。隠岐諸島は、いったいどのようにして出来上がっていったのか、解説します。