2025.05.30
ハマナス保全活動報告
「ハマナス」という植物をご存じですか?
ハマナスは、バラの仲間で、北海道などの寒い地域の海岸に多く見られる植物です。かつては、隠岐諸島の海岸にもたくさん自生していましたが、今では人の影響や環境の変化によって、布施・春日の浦にしか“自生している”と考えられる個体が残っていません。
このままでは、隠岐のハマナスが絶えてしまうかもしれない——。
そんな危機感から、地域の人たちや子どもたち、研究者とともに、私たちはハマナスの保全活動を続けています。
■活動メンバー
活動団体
布施体験クラブ/布施公民館/布施支所/隠岐の島町教育委員会/(一社)隠岐ジオパーク推進機構
協力団体
隠岐の島町立北小学校/島根大学
■これまでの取り組み
【2022年度】
- 春日の浦でハマナスの生育環境を整えるための草抜き作業を実施
- 布施ふるさとフェスタでハマナス学習とビーチクリーンを実施
- 北小学校の授業でハマナスを学ぶ活動を実施(苗づくりや保全看板の作成)
- 隠岐諸島に分布するハマナスの遺伝子解析を開始
【2023年度】
- 春日の浦ビーチフェスタ2023を開催(学習・ビーチクリーン・ふるさと体験)
- 布施里の市で保全活動の展示
- 北小学校の授業での継続学習
- 放課後こども教室でハマナスのジャムづくり体験
- 隠岐諸島と山陰地方のハマナスの遺伝子解析を実施
- 地域の人と研究者が集まり、保全を話し合う「ハマナスおしゃべり会」を開催
【2024年度】
- 北小学校の授業でハマナスが自生する「春日の浦」をテーマに学習を実施
- 春日の浦ビーチフェスタ開催(学習・ビーチクリーン・ふるさと体験)
- 布施里の市で保全活動の展示
- ビーチクリーンを継続的に実施
■2024年度活動の様子
春日の浦ビーチフェスタ2024
地域の方約35名が参加し、ハマナスについて学ぶミニ講座や、春日の浦のビーチクリーン活動、さらに魚つかみ体験などを行いました。
子どもから大人まで、自然にふれながら楽しく学べる一日となりました。

ふるさと体験で魚つかみ

ハマナス周辺のごみ拾い

春日の浦ビーチクリーン

布施里の市での展示
この活動は、ただ植物を守るだけでなく、地域の自然を見つめ直し、子どもたちが自然とふれあいながら学ぶ貴重な機会にもなっています。
ハマナスの花が、これからも春日の浦で咲き続けられるように——。
地域みんなで力を合わせ、これからも保全活動を続けていきます。