赤壁

その名のとおり、真っ赤な岩肌が特徴の赤壁は、約600万年前に形成された火山の断面です。赤壁をつくる岩石はスコリアという、溶岩がしぶきとなって噴火したときに鉄分が空気と触れて赤色に酸化したものです。最大200mに達するスコリア丘は、知夫里島の西側に面しているため季節風の影響を特に強く受け、波風の侵食によって断崖絶壁(海食崖)を形成しました。また、波打ち際に連続する平たい海岸(波食棚)は、今よりも温暖で海面が高かった数千年前の侵食によってできた地形だと考えられています。
スコリア丘を形成したときのマグマの通り道(火道)に、粗面岩質の白いマグマが後から割り込んだ様子もまた赤壁の見どころで、これは侵食がちょうど火山の中心まで進行している今しか見られない景観です。