化石

隠岐の中で代表的な化石産地の1つである西ノ島の市部地区には、約1,200万年前の浅い海に堆積した砂岩が露出しています。この層からはイタヤガイの仲間を始めとした貝化石が多く産出され約20種が認められています。
この貝化石群には暖流系種が少なく、多くは北西太平洋に分布し、本州西部を南限とする温帯性種です。また、寒流系とされている種や他の地域では見られない固有種も含まれていることから、当時の隠岐周辺は日本海へ入り込む暖流の影響が弱かったと考えられており、同時代の暖流系種を主体とした本州側の貝化石群と大きく異なっています。