カンムリウミスズメ

絶滅の恐れのある海鳥で、種が国の天然記念物に指定されている。日本近海と韓国南部の離島や岩礁でのみ繁殖し、隠岐諸島では西ノ島町の星神島などの無人島で、4月ごろに地中の草陰や岩のすき間に巣をつくり繁殖する。ひなはふ化後1~2日後には海に入り島を離れ、それ以降は海洋で生活する(ふつう繁殖のみ陸上で行う)。全長約24㎝で、頭頂に黒く細長い冠羽(かんう)があるのが特徴。最近の調査から、カンムリウミスズメは大きく日本列島を周回する形で太平洋や日本海を通過しているらしいことが分かってきた。盛んに潜水し、魚類や甲殻類を捕食する。

  • 分類

    ウミスズメ科

  • 渡り区分

    夏鳥(12月頃から繁殖地の島の周辺に渡来し、4月頃繁殖しすぐに島を離れる。)