舟小屋

舟小屋とは、船を風雨などから守るためにつくられた小屋です。島前島後の数カ所に現存しますが、島後の都万湾に並ぶ約20棟の舟小屋群が代表的です。
かつての木造船の場合は、海水に浸したままだとフナクイムシという貝に食べられてしまうため、船を使わない時は陸に揚げるか真水に浸ける必要があり河口に移動させて船を守る必要がありました。冬場の風や雪の影響もある隠岐では、舟小屋を建てて船を守っていましたが、このような光景は日本海側でしか見られません。日本海と太平洋では異なる干潮・満潮の仕組みが影響していて、日本海の1日の干満差は50cm程度ですが、太平洋側は2〜5mもあり、船の出し入れが困難になり舟小屋の建設には不向きだったため、日本海側でしか見られないのです。